慶応元年(1865年)創業
醤油の魅力と特性・効用について紹介します。
日本醤油協会等の醤油関連団体が2003年に制定しました。
「醤」の文字には「酉」が含まれています。
酉は瓶(かめ)を意味する象形文字で、10番目の干支が酉(とり)にあたることが由来です。
調味料としての醤油の魅力は、なんといっても色と味と香り。
主原料である大豆のたんぱく質と小麦のでんぷんが発酵・熟成して様ざまな味の成分、色や香りの成分に生まれ変わり、絶妙のバランスで他に類を見ない繊細で複雑なおいしさを生み出しています。
透明感のある鮮やかな赤橙色(せきとうしょく)、黄みを含んだ淡い赤橙色など醤油の色は、5つの種類によっても微妙に変わります。
これらは主に小麦から生まれるブドウ糖と、大豆のたんぱく質から作られるアミノ酸が熟成中に反応してできるメラノイジンという物質によるものです。
醤油は次の5つの味が混ざって奥深い味をかもし出します。
麹菌、酵母、乳酸菌などの微生物の働きにより、リンゴやバラ、バニラなど現在発見されているものだけでも約300種類の香り成分を含有しています。
特定の香りが目立つことなく、全体に調和して醤油らしい香りが生まれています。
昔から伝えられてきた「醤油洗い」「しょうゆ漬け」といった調理法。
これらの具体的な効果・効用が、現在科学的に証明されています。
食材をぐんと美味しくし、また、長持ちさせるなど6つの効果があります。
醤油には生臭みを消す大きな働きがあります。
日本料理の下ごしらえで使う「醤油洗い」は魚や肉の臭みを消す効果的な方法です。
加熱すると醤油の中の糖分が反応して芳香物質を作り出します。
同時に美しい照りを出す効果もあるので蒲焼、焼き鳥、照り焼きにはうってつけです。
塩分と有機酸が、大腸菌などの増殖を止めたり、死滅させる効果があります。
しょうゆ漬けや佃煮などはこの効果を利用して日持ちをよくしたものです。
甘い煮豆に少量の醤油を加えると甘みがいっそう引き立ちます。
少量使うことで主体の味を引き立たせるのがこの「対比効果」です。
漬かりすぎた漬物や、塩辛いものに醤油をたらすと、塩辛さが抑えられることがあります。
これは醤油の中の有機酸類に塩味を和らげる力があるためです。
醤油の中のグルタミン酸が、鰹節の中のイノシン酸と働きあうと、深いうま味が生まれます。
両方の味がともに引き立つ効果。そばつゆ、めんつゆ、天つゆなどがよい例です。
出典:農林水産省ホームページ (http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1010/spe2_02.html)
出典: 農林水産省ホームページ
料理の下ごしらえで、材料に少量のしょうゆをかけたあと、余分な水分を切ること。
魚介類や肉の生臭みを取り、下味をつけるために行います。
また、ほうれんそうなどの 青菜をお浸しや和え物にするとき、水っぽくならないように、ゆでて軽くしぼったあとに行います。
消費量の84%をしめる一般的な醤油です。
塩味のほかに、深いうま味、まろやかな甘み、さわやかな酸味、味を引きしめる苦味をバランス良くあわせ持ち、幅広い料理に使える万能調味料です。
関西生まれの醤油で全生産量の12%をしめます。
「淡口」と書くのは色がうすいという意味。発酵と熟成を緩やかにさせるため、塩を濃口より約1割多く使用しています。
だから色がうすくても塩分は濃い目。色や香りを抑えて素材の持ち味を生かす煮物、お吸い物に向いています。
ボトルのフタをしっかり閉め、冷暗所に保存します。
醤油は空気に触れると酸化反応が起こり、色が徐々に黒ずみ、香りや風味が劣化するのでなるべく早く使い切りましょう。
卓上瓶を使うときは注ぎ足しをせず、水洗いして必要な量だけ注ぐようにします。
賞味期限を過ぎても、急に醤油が悪くなることはありません。
ムダにせず漬物や煮物などに活用しましょう。
出典:農林水産省ホームページ http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1010/spe2_02.html
出典: 農林水産省ホームページ
プロの味からおふくろの味まで、本物のお醤油をぜひご賞味ください。
おかげ様の心でこれからも!